💬インタビューレポート
プライバシー擁護派
有識者検討会の資料やエドワード・スノーデン氏の発言内容を踏まえ、プライバシーや通信の秘密を基本的人権の根幹として重視する立場から意見を述べている一般市民。
💬主な意見
遠隔操作による情報取得自体がプライバシー侵害で萎縮効果を招く
“警察庁の遠隔操作によるプライバシー認識は狭すぎ、情報を取得する行為自体が思想としてのプライバシー侵害になると懸念。国民の萎縮や情報漏洩、拡大解釈による検閲化も危惧している。
プライバシーは言論の自由と同じ根源的権利
“隠すことがないから監視されてもよいという考え方は、言論の自由がいらないと言うのと同じだという考え方を引用し、プライバシーを個人情報保護より根本的な自由の問題として捉えるべきだとしている。
情報公開を条件に人権侵害を正当化してはならない
“政府の情報は国民に開示されるべきだが、それを条件に基本的人権を侵害してはならないとし、通信の傍受や海外の大量監視プログラムの即時停止を求めている。
🎤すべての会話ログ
本日はお時間をいただきありがとうございます。今回は「犯人が連絡に使ったスマホなどから、被害を防ぐ情報を警察が得られるようにする法案」について、お話を伺います。さっそくですが、今回の法案で、あなたが特に気になること、または意見を伝えたいことに、いちばん近いものを教えてください。
その他(自由記述)
ありがとうございます。どのような点について関心がありますか?気になるキーワードやポイントを教えてください。
「匿名・流動型犯罪グループによる犯罪被害対策のための技術的措置に関する有識者検討会」の第5回(令和8年9月24日)の資料を見たが、「通信の秘密」「検閲」「プライバシー」「個人情報」の警察庁の認識はおかしいと思う。 「遠隔操作」という警察行為が国民を萎縮させる。 「遠隔操作」から国民は監視の目を逃れようとする。 「遠隔操作」で収集しようとする行為自体がプライバシーの侵害であり、プライバシーは思想であり、一切の「個人情報」は関与しない 「遠隔操作」から逃れた国民は反社会的な立場をとるだろうと思うし、やましいことは何もなかったとしても、監視の懸念から国民の一部が妨害行為、隠匿行為が行われる(Nothing to hide) 「遠隔操作」で収集した個人情報が、警察庁だけで守りきれると国民は信じていない(少なくとも自分は個人情報の漏洩が発生すると思っている)。 「遠隔操作」で発生した加害行為(アメリカの監視カメラ"flock"を参照してください)が発生する可能性がある 「遠隔操作」の拡大解釈から「検閲」が生じるのは予測できる
大変詳しく、専門的なご意見をありがとうございます。有識者検討会の資料まで踏まえてのご指摘、重く受け止めます。 特に「プライバシーの侵害は個人情報とは別の次元の問題であり、遠隔操作という行為自体が萎縮効果を生む」というご指摘と、「警察庁だけで情報を守りきれるとは思えない」という漏洩への懸念、そして拡大解釈による検閲化の懸念、複数の論点を挙げていただきました。 この中で、国会や政府に特に強く問題提起したいのはどの点でしょうか。萎縮効果(監視からの逃避行動)、情報漏洩リスク、権限の拡大解釈、のいずれかで構いませんので、いちばん核心だと感じる点を教えていただけますか?
「プライバシー」の考え方だと思う。 法で規定されている「プライバシー」の要件は狭すぎる エドワード・スノーデンより「プライバシーを気にしないというのは、「言論の自由なんていらない」と言っているのと同じです。 つまり、「自分には隠すことがないから監視されても構わない」という態度は、「自分には言うことがないから自由など必要ない」と同じだ」 https://tuta.com/ja/blog/snowden-leaks-nsa-surveillance-ten-years
エドワード・スノーデンの言葉を引いてのご指摘、ありがとうございます。「隠すことがないから監視されてもいい」という発想自体が、自由や権利の土台を掘り崩すという考え方ですね。プライバシーを個人情報の保護という狭い枠ではなく、より根本的な自由の問題として捉えるべきだというお考え、よくわかりました。 このお考えを踏まえて伺いたいのですが、詐欺や強盗の被害を防ぐことと、スマホの中のやり取りなどのプライバシーを守ることについて、あなたのお考えにいちばん近いものはどれでしょうか。
プライバシーを守ることを重く見るべき
ご自身の信念に基づく明確なお考え、承知しました。これまでお話しいただいた内容と一貫していますね。 それでは次に、この法案に組み込まれている歯止めの仕組みについて伺います。この法案には、事前に裁判官の許可を得ること、関係ない情報は消すこと、端末を使っていた人にあとで知らせること、公安委員会が正しく行われたかを確かめること、といった決まりがあります。こうした決まりで十分だと思うか、いちばん近いものを教えてください。
十分ではないと思う
ありがとうございます。これまでのお話を踏まえると想像がつく部分もありますが、改めて伺います。この決まりの中で、具体的に何が足りないと感じますか?
「通信の秘密は一定の条件下では侵害してもいい」という有識者会議の見解には「言論の自由」に対する意識が足りない
「通信の秘密を一定条件で制限してよい」という前提自体が、言論の自由への配慮を欠いているというご指摘ですね。手続きの精緻さだけでは埋められない、より根本的な価値観の欠如だと理解しました。 次に、この仕組みの検証可能性について伺います。この法案には、実施した件数などを国会に報告したり、公表したりする決まりはありません。捜査のための通信の傍受では、政府が毎年、国会に報告しています。信頼のために、あとで振り返れる形で公表することが大切だという意見がある一方で、公表で犯人が対策をとれるようになると効き目が落ちるという意見もあります。この点について、いちばん近いものを教えてください。
その他(自由記述)
承知しました。この点について、あなたのお考えをお聞かせいただけますか?
すべての政府の情報は、当たり前のように国民に開示されるべきである。 政府の行動を情報開示することを条件に国民の基本的人権を害してはいけない。 通信の傍受は決して許されるものではない。 また、日米安全保障条約の他国からの大量監視も絶対に容認されない。 現在もNSAと司法省の癒着のプライバシーの侵害のようなことがあってはいけないし、今すぐにでもエシュロン、XKeyscoreを停止するべきである。 それは日本の大量監視が国民の保護に資っしないと明らかになっているから
政府の情報開示が国民の権利侵害の免罪符にはならない、というお考え、そして国際的な大量監視の枠組みそのものへの強い懸念、しっかり受け止めました。一貫して「プライバシーや通信の秘密は基本的人権の根幹であり、効果や安全のためであっても制限すべきではない」というお立場だと理解しました。 それでは、今回の法案について、全体としての評価にいちばん近いものを教えてください。
良くないと思う
「良くないと思う」ということですね。これまでのお話全体を通じて、通信の秘密やプライバシーといった基本的人権を制度の歯止めだけでは正当化できない、というお考えが評価の軸になっているように感じましたが、他に評価を左右した点があれば教えてください。
通信の秘密やプライバシーといった基本的人権を害することが、制度の歯止めだけでは正当化できない。
ありがとうございます。基本的人権の侵害は、どのような手続き上の歯止めがあっても正当化できないという一貫したお考え、しっかり受け止めました。 最後に、この法案について、国会や政府に伝えたいことを一つ教えてください。
もうすでに伝えました
承知しました。これまで一貫して、プライバシーや通信の秘密といった基本的人権は、どのような手続き上の歯止めがあっても制限されるべきではないという明確なお考えを伺うことができました。有識者会議の資料やスノーデン氏の言葉も交えた深いご意見、大変参考になりました。ご協力いただき誠にありがとうございます。これまでの内容をまとめ、レポートを作成します。
ご協力いただきありがとうございました。インタビュー内容を以下のレポートにまとめました。内容をご確認いただき、問題がなければ「完了」、修正が必要であれば具体的にお知らせください。
